Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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おさん

おさん

山本 周五郎

Lesen Sie おさん von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 33.128 Zeichen · 66 Bildschirme

Aozora Bunko

女中が去るのを待って、おふさは新しい盃を参太に取ってやり、酌をした。

「それからどうした」

「やっぱり半年そこそこ」とおふさが答えた、「その男とも別れちゃったわ」

「浮気性なんだな」

「そうじゃないとは云えないわね、自分ではいつも本気だったし、一生苦労をともにしようと思うんだけれど、どの男もすぐに底がみえて退屈で、退屈でやりきれなくなっちまうのよ」

「みれんは残らずか」

「そんなのは一人もなかったわ」おふさはそっと酒を啜った、「――浮気性っていうより、男みたいな性分に生れたんじゃないかと思うの、自分でよく考えるんだけれど、あたしには女らしい情あいというものがないらしいのね、女のする仕事も好きじゃないし、男の人にじつをつくすとか、こまかしく面倒をみてあげる、なんていう気持になれないのよ」

「そうでもないようだぜ」

「どうして」と云ってから、おふさは片手で頬を押えながら参太を見て、急に眼のまわりをぼうと染めた、「いやだわ、あんたはべつよ、こんなこと初めてなの、よすわ」

「なにを」

「きざだもの」おふさは酒を啜ったが、眼のまわりはいっそう赤くなった、「それよりあんたのことを聞かせてよ、おかみさんてきれえな人、子供さんはなんにん」