Japanische Klassiker mit Furigana
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おくみさんとそのしゅうい
お久美さんと其の周囲
宮本 百合子
Lesen Sie お久美さんと其の周囲 (おくみさんとそのしゅうい) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 75.369 Zeichen · 149 Bildschirme
※(「くさかんむり/惠」、第3水準1-91-24)子は、
「私をそんな馬鹿だと思ってるの。
とお久美さんが云うまで幾度も幾度も繰返して「不仕合わせだと云って卑屈になってはいけない」とか「自分はちゃんとした位置の者だと思って居なければいけない」とか心配そうに云って居た。
身動きもしない様にして二人は日影が傾むくまで草に埋まって話をして居た。
五
お関の嫉妬深い事は此の村でも有名であった。
山田の主人に用談が有ってもお関を通じてでなくてはうっかり口も利けない様なのを皆は笑い草にも鼻つまみにも仕て居たが、どう云う生れでどんな経歴のある女だか等と云う事は知る者が無かった。
けれ共此の村が明治二十年頃開墾されてじきに、山田の主人と一緒に皆と同じ様に軽い荷と、頼り少ない財布でY県から普通の移住民として入って来て以来のお関は、もう二十年以上も絶えず噂の中心になり陰口の種にされて面白くもない日を送って居た。
お関はY市の小機屋の娘であった。
女二人限りの姉妹でありながら、性質がまるで異って居て、妹のお駒と云った五つ違いの娘と同じ腹から産れた者とは思えない程であった。