Japanische Klassiker mit Furigana
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おとうさん
お父さん
林 芙美子
Lesen Sie お父さん (おとうさん) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.548 Zeichen · 76 Bildschirme
「君のうちだって金持だよ」
金井君にやられてしまいました。むしパンはとてもふんわりしていておいしいので、僕はうまくてしかたがありませんでした。えんがわに腰をかけていると、昨日の雨でしめっていた庭にかげろうがまっています。ちんちょうげの花の匂いがとてもにおってきます。庭のすみにあるこぶしの新芽がきれいです。
今年は桜も早くちりかけていると、新聞に出ていました。
「春っていいね」金井君がいいました。
「あたたかでいいね、でも、僕は夏の方がもっと好きだよ」
僕は夏が好きです。おとうさんも夏が好きです。夏になると僕とおとうさんの天下で、釣に行くのがたのしみになります。
「山本先生ね、すこし毛が生えて来たよ」
金井君がにこにこしていいました。そういえば、おとうさんも、はげがめだたなくなりました。春になったから、頭の毛もはえるのかもしれません。それに、いわしをたべるせいかもしれません。おやつがすんで、僕たちはまた畑をしました。チョコはぬくぬくと畑のそばで日向ぼっこをしています。
「お前だな、畑あらしは……」
金井君がにらみますと、チョコは、ねたなりでしっぽをゆらゆらふっています。