Japanische Klassiker mit Furigana
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おとうさん
お父さん
林 芙美子
Lesen Sie お父さん (おとうさん) von 林 芙美子 (はやしふみこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.548 Zeichen · 76 Bildschirme
「健坊も、もう、そろそろむずかしい本を読んでもいいね」
おとうさんがそういいます。
「どんな本ですか」
「そうだね、ホワイトファングというのはどうだろうね、犬の物語を書いた小説でね、山の中の狼が、だんだん人間の世の中に出て来て、おしまいにはおとなしい犬になるという物語なんだよ。これと同じもので、逆に、犬から、狼になってゆく、野性のよびごえというのもあるがね、おとうさんが探して来てあげようね」
僕は、動物の小説は大好きです。僕はおとうさんにはないしょで、このあいだ、金井君からかりて、偉大なる王という虎の小説を読みかけています。むずかしいけれど、とても面白い虎の生活が書いてあります。
僕は絵をみるのも好きです。音楽も好きです。人間っていいなと思います。好きな絵をみることも出来るし、好きな音楽をきくことも出来るから、動物と違うねと静子にいつか話しましたら、静子は、
「あら、動物だって、風の音楽をきくし、雲だの木だのみてよろこぶでしょう」
と、いいました。
動物は、人間みたいにぜいたくなものをほしがらないから、自然な山の中で、のんびりくらせて、戦争なんかないからいいでしょうというのです。