Japanische Klassiker mit Furigana
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からすのうたうたい
からすの唄うたい
小川 未明
Lesen Sie からすの唄うたい (からすのうたうたい) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.709 Zeichen · 12 Bildschirme
ある田舎の街道へ、どこからか毎日のように一人のおじいさんがやってきて、屋台をおろして、チャルメラを吹きならして田舎の子供たちを呼び集め、あめを売っていました。
おじいさんは、小さな町の方から倦まずに根気よくやってきたのです。空の色がコバルト色に光って、太陽がにこやかに、東のいきいきとした若葉の森にさえ微笑めば、おじいさんは、かならずやってきました。
チャルメラの音をきくと、子供は、たちまち地の下からでもわき出したように、目の前に集まってきました。おじいさんは、青や、赤や、黄色の小旗の立ててある屋台のかたわらに立って、おもしろい節で唄をうたいました。
子供らばかりでなく、この街道を通って、あちらの方へ旅をする商人などまでが、松並木の根に腰を下ろして、たばこをすったり、おじいさんからあめを買って、それを食べながら、唄をきいていました。
あたりは、穏やかで、のどかでありました。くわの刃先が、ちかり、ちかりと圃の中から見えて、ひばりはあちらの空でさえずっています。それは、もう眠くなるのでありました。
ある日のこと、おじいさんは、いつものように、屋台を街道の松の木の下におろして、チャルメラを吹きますと、いつも自分が、その笛を吹いた後でうたう唄を、すぐそばで歌ったものがあります。