Japanische Klassiker mit Furigana
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くもとくさ
くもと草
小川 未明
Lesen Sie くもと草 (くもとくさ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.228 Zeichen · 5 Bildschirme
花にとってこのくもの巣が、どんなに、かや、はえのくることより迷惑であるかしれなかったのです。
花は、この厚顔ましいくもが、せめて花弁だけ、糸でしばりつけないのを、せめてものしあわせと考えていました。そして、くもは、横着者であって、かや、はえがこないときは、根もとの方に隠れて眠っていました。
ある日、きれいなちょうが飛んできました。そして、花の上にとまりました。
「なんて、いい香いのする、かわいらしい花でしょう。わたしは、あなたのような香いが大好きです。いままで、いろいろな花の上にとまりましたが、こんなになつかしい香いを吸ったことがありません。どうか、お友だちになってくださいね。」といいました。
そのとき、花は、どんなに喜んだでしょう? それは、びっくりしたほどでした。それから、ちょうと花は、親しくなりました。ちょうは飛び立ったかと思うと、まもなく、また自分を待っている花の上に帰ってきました。
そのとき、いままで眠っていたくもが、起き上って、すぐ花のところまできていました。そして、ぴかぴか光る目で、じっとちょうを見つめていました。この有り様を知ると花は、急に小さな心臓がとどろきました。