Japanische Klassiker mit Furigana
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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
Lesen Sie ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 164.113 Zeichen · 332 Bildschirme
「綺麗ですわね、東京も、ナカ/\」
と眺め入っている。
「綺麗ですね、あら、鳶が追っ駈けっこしていますよ」
と僕は宮城の空を指さした。
「おやまあ。沢山いること!」
「沢山いますね!」
と僕達はこれが皮切になってお互に澄ましていることは止めにした。
大人連中は最初から話し続けていたが、汽車が新橋で停った時、三輪さんは窓から首を出して見て、
「僕は一大発見をしたよ」
と言った。
「何だい?」
とお父さんが訊くと、
「東京駅で人を見送ると何時も汽車が反対の方角へ出て行くような気がするが、矢っ張りこれでも宜いんだね。彼処では何うして那様なるんだろう?」
「相変らずグンデルビ上海をやっているね」
と団さんが笑った。
「僕も東京駅のプラットフォームへ出ると西東を取り違えるよ。矢っ張り方角の観念が不正確なんだね。門から玄関までの長い家へ行くと帰途には出て来てから屹度反対の方角へ向う。子供の時分の話だが、自分の学校が分らなくなって巡査に訊いたことさえあるんだからね」
とお父さんは方角を諦めている。
「あの時は僕も一緒だったよ。巡査に怒られたろう?」
と三輪さんが言った。
「一緒だったかね。