Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぐうたらどうちゅうき

ぐうたら道中記

佐々木 邦

Lesen Sie ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 164.113 Zeichen · 332 Bildschirme

Aozora Bunko

「それは分っているよ」

「分っていらっしゃるなら、何かなすって戴きたいものですね」

「今にやると言っているじゃないか」

「あなたの、『今に』はこれで最早十五年続きますから恐れ入りますわ。そう億劫がらないで、何でも宜うございますから……」

「学校でも新聞でもだろう? そうして若しお厭でなければ会社でもだろう?」

「そう暗誦していらっしゃる程まで申上げているのですから一つ本気になってお考え下さいよ。何でも宜うございますが、この間申上げたように里の方を助けて下されば一番結構ですわ」

「乃公に商売のことが分るもんかね。第一算盤が皆目出来ない。一体彼の鬼瓦は乃公に何をさせると言うのだい?」

「何にもさせますまいよ。図体が大きいから鹿爪らしい顔をして店に坐っていて呉れゝばそれで宜いと仰有っていましたわ。家で書斎のお机に坐っていらっしゃるのも店へ行って支配人の椅子に坐っていらっしゃるのも同じことじゃありませんか?」

「同じことだから家にいるのさ。そう/\急き立てるな。今に何かやる」

「私、あなたが何時までも商売なしでいらっしゃると里へ帰っても肩身が狭うございますわ。秋子のところでは自動車を買い入れるという勢ですもの。