Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
けしのはたけ
けしの圃
小川 未明
Lesen Sie けしの圃 (けしのはたけ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 5.337 Zeichen · 11 Bildschirme
」と、その人はいいました。
小太郎は、その屋敷には、きちがいがいるのだろうかとびっくりしました。けれど、なんにしてもお母さんにあえるといううれしさで、歩いてきますと、なるほど、大きな屋敷がありました。
屋敷は、石垣で取り巻いていて、その内側には、こんもりとした樹がしげっていました。夜が更けるにつれて、あたりはひっそりとしました。月が上がって、青白く、野原も路も彩ったのであります。小太郎はおばあさんからもらった笛を吹きながら、石垣の石を一つずつ数えて屋敷をまわりました。
屋敷の周囲には広々とした圃がありました。そして、そこにはばらの花や、けしの花が、いまを盛りに咲き乱れているのであります。なんともいえない、なつかしいいい香りが夜の空気にしみ渡っているのにつけて、小太郎はほんとうのお母さんを思い出しました。そして、石を数えては、また笛を吹きながら屋敷の外側を歩いていました。
すると、向こうに、ぼんやりとして人影が動いたような気がしました。小太郎は、だれだろうと思いました。なんでも、その人影は笛の音をいっしょうけんめいに聞いているようでありました。小太郎が笛を吹くと、その影は、動いてだんだんこっちに近づいてくるようであります。