Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

けむりをはかぬえんとつ

けむりを吐かぬ煙突

夢野 久作

Lesen Sie けむりを吐かぬ煙突 (けむりをはかぬえんとつ) von 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.836 Zeichen · 28 Bildschirme

Aozora Bunko

しかし、まだ何かしら重大な秘密を隠しているらしい恐怖心が、その態度や口ぶりに見え透いていたので、モウ一度その自宅を訪問してネタをタタキ上げるべく心構えをしていると、意外にもその家政婦が突然に行方を晦ましてしまった。キチンと家賃の払いを済ましてどこかへ引越したものらしく、大久保の南堂家へもパッタリと出入りしなくなった。その代りに若い無邪気な小娘が、やはり昼間だけ通勤で南堂家へ通うようになった。

これは、たしかに私の不注意であった。重要な手がかりを探す手がかりが全く絶えた。せめてその一人娘の嫁入り先だけでも聞いておくところであったが……。

しかし一方に伯爵未亡人が案外に手剛いらしいのにも驚いた。これはモウすこし様子を見てシッカリしたところを押えてから火蓋を切った方が有効、かつ安全と思ったので、それから暫くのあいだ躊躇するともなく躊躇していた。

ところが、この家政婦の行方不明をキッカケにして、忘れかけていた煙突問題が、又もや、生き生きと私の頭に蘇って来たから不思議であった。

それは私の第六感というものよりもモット鋭敏な或る神経の判断作用らしく感ぜられた。