Japanische Klassiker mit Furigana
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こまどりとさけ
こまどりと酒
小川 未明
Lesen Sie こまどりと酒 (こまどりとさけ) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.462 Zeichen · 11 Bildschirme
それは、主人が大事に、大事にしていた、あのこまどりの声そっくりであったからです。主人のこまどりは、雪の降る朝、子供がかごの戸を開けて逃がしたのでした。
「こんなに、いい声のこまどりは、めったにない。」
と、主人は平常自慢をしていました。その鳥がいなくなってから主人は、どんなに落胆をしたことでありましょう。
「どこへ、あの鳥は、いったろう。」と、主人は朝晩いっているのでした。
小僧は、思いがけなくこのこまどりの鳴き声を、道を通りすがりに聞きましたので、さっそく、おじいさんの家へやってきました。
「お宅のこまどりは、前からお飼いになっているのでございますか?」と、小僧は、たずねました。仕事をしていたおじいさんは、頭を振って、
「いや、このこまどりは雪の降る、寒い晩に、どこからか、窓のあかりを見て飛んできたのだ。きっとどこかに飼ってあったものが逃げてきたと思われるが、小僧さんになにか心あたりがありますか。」と、おじいさんはいいました。
小僧は、これを聞いて、
「そんなら、私の家のこまどりです……。」と、彼は、雪の降る日に、子供が逃がしたこと、主人がたいそう悲しがって、毎日いい暮らしていることなどを話しました。