Japanische Klassiker mit Furigana
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さようなら
さようなら
田中 英光
Lesen Sie さようなら von 田中 英光 (たなかひでみつ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.251 Zeichen · 44 Bildschirme
との別離の言葉を多くの中国人や自分の戦友たちにさえ告げた。ぼくは幾度か一線で対峙した中国兵に、上官の気を損ねまいと、正確な射撃を送り、四人まで殺し、十人ばかりの人々を傷つけたが、その戦闘後、自分の殺した生温かい中国の青年の死体の顔を、自分の軍靴で不思議そうに蹴起しながら、いつも、「さようなら」とだけは心中に呟くことができた。(ぼくの手がその青年を殺したのではなく、戦争という運命が、その青年を打ち倒した)との諦感からである。例えば惜別の言葉として、「オォルボァル」とか、「ボンボワィァジュ」といえるフランス人たちは、戦争を天災に似た不可避の運命と信ぜず、ナチ占領下も不屈の抵抗運動を続けられたのだが、愛する人々との別れにも、「さようなら」としかいえぬ哀れな日本民族は、軍閥の独裁革命に対し、なんの抵抗もなし得なかった。
本来ならそうした抗戦運動の指導者になる筈の知識人たちが、日本の場合は隠遁的ポオズだったり反って軍閥の走狗となった例が圧倒的に多い。その為、ぼくたち日本の知識階級の未成年はお先真暗な虚無と絶望と諦めにおとし入れられていた。彼らの中にも狂信的な愛国主義者になり切ったものがいたが、そんな青年たちでさえ、助かる程度の戦傷を受けた際は勇ましく、「天皇陛下万歳」