Japanische Klassiker mit Furigana
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だいこん
だいこん
久生 十蘭
Lesen Sie だいこん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 153.732 Zeichen · 303 Bildschirme
二十八日 火曜
かまうもんかと思って、わんわん泣いてやった。ハガアスさんがいった。
「戦わずに偉大になった国はひとつもない。アメリカにもいくども危機がきた。ひどい試練だった……分裂の危機、パニック、インフレーション、失業、食糧飢饉……オクラホマの大飢饉のときには、何万という州民が徒歩でキャリフォルニアへ移住した。たくさん餓死した……今日の米国をつくるために、アメリカ人はどれほど勇敢に戦ったであろう。それは、はげしい、長い長い戦いだった……」
ハガアスさんはまだなにかいっている。なかなか夜が明けなかった。
二十八日 火曜
〈八月二十日のクウ・デタ〉が成功していたらクラシックな方たちは一人のこらず機関銃で薙ぎ倒され、あたしたちの赤いフロックは議事堂の竜舌蘭の間で絶命して、大きな花が咲いたと思わせたことだったろう。なにもかもすんでしまったあとでは、夢だったとしか思われないパテティックな茶話会の翌日から七日の間、部屋から一歩も出ずに〈歴史と歴史の間の歴史〉の執筆をしていた。
あたしの記憶はかあいらしい白熊のデスク・ランプのあるしゃれたパーゴラで、勿忘草のような青い眼をした満寿子さんの愛人だったアメリカ人に福音を説かれているあたりでぶっつりとぶったぎれている。