Japanische Klassiker mit Furigana
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だいこん
だいこん
久生 十蘭
Lesen Sie だいこん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 153.732 Zeichen · 303 Bildschirme
毎日あのへんを飛び廻っていたので、目ぼしい家ならたいてい知っています」
「望楼のすぐ下。緑色のスペイン瓦の載っかった家」
「ああ、あのパーゴラのある」
「そうよ。お遊びにいらしてね。いちどゆっくりお話ししましょう」
「はあ、ありがとう」
これで話がきまった。
あたしはゆったりとした気持でワッフルを食べながらワルツを見おろした。みなさん上手に踊っていらっしゃる。純白や、クリーム色や、朱鷺色や、薄いモーヴや、さまざまの色のロオブの裾が、海風に吹かれて花むらの花のように揺れている。この画面の下のほうにしゃれた横体で T. Lautrec とサインがしてありそうだった。
艦長も笑っている。副長も笑っている。砲術長も、水雷長も、暗号長も、主計長も、みな精一杯の仕事を終り、肩の荷をおろしてくつろいでいるように見える。悲しいことなんかちっともないのに、なぜかひどく悲しい。
揺れる花むらの中に珠子さんがいる、山チイがいる、初子さんがいる。満寿子さんだけがいない。生きてさえいればどうしたっていっしょに踊っているひとだ。パパのいいかたでないけど、満寿子さんはそそっかしい愛国者だった。