Japanische Klassiker mit Furigana
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だいこん
だいこん
久生 十蘭
Lesen Sie だいこん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 153.732 Zeichen · 303 Bildschirme
将校も海兵隊も開拓者時代の〈野性の叫び声〉に呼びさまされた、西部劇に出てくる義に勇むカウ・ボーイといったすごい顔をしている。
門柱にもたれて見ていると、すぐ前でジープがとまって、拳銃を持った鉄兜の将校が自動小銃を据銃した海兵隊を二人、両わきにひきつけながらあたしのほうへまっすぐ歩いてくる。ほかのモースーメさんなら、キャッ、怖い、なんていうところだろうが、あたしはそんなことはいわない。
「おはよう。いいお天気ですね。なにかご用ですか」
大将だか少尉だか、拳銃をもったのっぽの将校は眼玉をうごかさずにあたしの顔を見つめながら訊問する口調でたずねた。
「お前はこの家の家族なのか」
「そうですよ」
「なにか変ったことはなかったか」
変ったことならいろいろある。あたしがたずねかえした。
「〈変ったこと〉というのはどういう変ったことの〈こと〉ですか」
「武器を持った日本のGIがお前のホームへはいりこまなかったか」
「ノオ」
ジープがとまるたびに海兵隊がふえて十人ぐらいになり、それがみないつでも射ちだせるように自動小銃を腰だめにしている。冗談どころじゃない。心配していたことがとうとうはじまった。