Japanische Klassiker mit Furigana
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だいこん
だいこん
久生 十蘭
Lesen Sie だいこん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 153.732 Zeichen · 303 Bildschirme
惨澹たる時期がすくなくとも五年……ひょっとすると十年はつづく。考えるだけでもしみじみしてしまうけど、誰がやってもこうなるほかはなかったのだろう。歴史の流れの力は自然の法則と同じような強さを持っているものらしい。
「おいおい」
とろけるように眠い。そいつはあきらめずにいつまでも呼んでいる。眼をあけてみると六右衛門さんが立っている。
「弔辞だ」
「弔辞って、なんのこと」
「寝ぼけちゃいけないよ」
はッと眼がさめた。髪とお尻に芝をくっつけたまま駆けだす。控室になっているつづきの脇間へとびこんでひと息つく。
日本民族の原種はポリネシアなのかメラネシアなのか知らないが、日本の歴史は、悪意をもって乗りこんできた漂流民族が、原住民をさんざんにやっつけてその国を乗っとり、丸太づくりの集会所をたてて〈平定〉のおまつりをしたところから……侵略の事実からはじまっている。困ればすぐひとの国を、と考え、侵略された国の国民の困苦や悲惨を考えようともしないいいかげんな気風が、今日の悲惨にみちびいた。いずれこっぴどく思い知らされることは、だから宿命として、二千六百年前にちゃんときまっていた。