Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいこん
だいこん
久生 十蘭
Lesen Sie だいこん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 153.732 Zeichen · 303 Bildschirme
十九日 日曜
あたしが扇ヶ谷へ駆けつけたときには、おばあさまが附添って病院自動車で聖路加病院へ送られるところだった。
「満寿子さん、形見をくれるつもりなら、ルロンの黒い馴鹿のハンド・バッグたのむよ」
と怒鳴ったら、わかったとみえて笑いながらうなずいた。
十九日 日曜
敗戦後、最初の〈暗い日曜日〉
厚木の相模原航空隊の若いひとたちが、見るもあわれなボロ飛行機で、今日も早くから抗戦デモのビラを撒いている。宮城前では今朝も何人とかハラキリがあったそうだ。
満寿子さんは一昨日の夜、予定より二日遅れてカトリックの天国へ行ってしまった。昨日、クラブで告別式があった。
第一次進駐の連絡にマニラへ行く河辺さんの見送りをした帰り、横浜で降りて満寿子さんのお墓を見に行った。墓地と向いあわせのクライスト教会は、青い大谷石の外側だけ残してすっかり焼け落ち、山手の丘もほとんど焼野原になっていた。だからどうだということもない。台石の隙間から雀萱がもえだしてやさしく風に揺れ、崩れ残った煉瓦のチムニーや円柱はよろめくような長い影をひき、零落の気品にみちた、えもいわれぬ朝景色だった。
墓地へ入って行くと、そこだけ間がぬけたようにそっくりしていて、外人墓地と隣りあわせた天主教墓地の低い枸杞の生垣の中に、