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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいこん

だいこん

久生 十蘭

Lesen Sie だいこん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 153.732 Zeichen · 303 Bildschirme

Aozora Bunko

それ以来、だいこんはひどい音をたてて紅茶を啜りこむ。日本のお茶は小鳥が水をのむように音をたてずにそっと喉の奥へおくりこむ。

流行 だいこんがパリの流行をリードしてやろうという大望をおこす。

二三年前に流行った伊太利風の大きな麦稈帽子をひっぱりだし、こねかえしたり踏んづけたりして洗面器のようなものをつくりあげる。

一生懸命に首をひねったすえ、けっきょく飾りには赤いトマトと花玉菜をつける。これにマヨネーズがかかっていたら、自動販売器の硝子箱の中におさまっている野菜皿そっくりである。

だいこんは大得意でフレッドさんを誘ってブゥルヴァルへおしだす。ところで、帽子の皿が浅いところへ野菜がひどく重いので、帽子は頭のうえに落着いていない。とかく鼻の上までズリさがる。

はじめのうちはそれとなく指で突きあげていたが、やがて精も根もつきはて、鼻のうえまで帽子をズリさげたまま、夕方の人ごみの中を「ごめん、ごめん」と手さぐりで歩いて行った。

つい五十時間ばかり前に死んだひとの肉筆……死ぬまであたしをかあいがってくれたひとの肉筆って、なんだか悲しいような気持にさせるものだ。