Japanische Klassiker mit Furigana
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ながうたかんじんちょう
ながうた勧進帳
酒井 嘉七
Lesen Sie ながうた勧進帳 (ながうたかんじんちょう) von 酒井 嘉七 (さかいかしち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.698 Zeichen · 26 Bildschirme
しかし、いくら、実の子供と申しましても、二十幾年も他人にまかせきりの子供と、自分の腹を痛めないまでも、赤子の時から貰いうけて、大きくした子供と、どちらがほんとに、可愛いでございましょう。その、わたくしが、どうしてあの娘を殺す……ええ、とんでもない、そうしたことを考えるだけでも、身の毛がよだつ様でございます」
「お稽古の順序は、呉服屋の健さん、光子さん、その次が菓子屋の幸吉さんでございました。これに相違はございません。光子さんは、勧進帳の唄のおさらいでございました。お稽古がすむとすぐに、降りて来られました。いいえ、何の物音もいたしませんでした。私は、光子さんが降りられますと、すぐに、お茶をくんで持って上ったのでございます。……その時の模様は、とお仰せになるのでございますか。娘はお稽古台の上に顔を伏せておりました。朝から頭痛がする、と申しておりましたし、気嫌も悪い様でございましたから、私は、(お茶を置いておくよ)と、か様に申しまして、座蒲団の傍に置き、そのまま下に降りたのでございます。返事がないのに、不審に思わなかったかとお仰せになるのでございますか。