Japanische Klassiker mit Furigana
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はちとばらのはな
はちとばらの花
小川 未明
Lesen Sie はちとばらの花 (はちとばらのはな) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 2.633 Zeichen · 6 Bildschirme
」といって、はちはすぐに飛び立って、水たまりへやってきました。そこで、自分の顔を映してみました。
「あっ!」といって、はちは、うしろへひっくり返りそうになりました。どうして、自分たちは、こんなに怖ろしく、また醜い顔に生まれてきたのであろう?
水たまりの中を、いつも変わらぬ円い顔をして、太陽がのぞいていました。太陽は、にこにことはちのおかしそうなようすを見て、笑っていました。
「お日さま、どうして、私たちばかり、こんなに不しあわせでなければならぬのでしょうか。そして、あのばらの花は、なにをしたって、しかられもせず、かえって幸福に暮らされるというのは、どうしたことなんでしょうか。」と、うらめしそうに訴えました。
なんといっても太陽は、ただにこにこと笑って、黙って聞いていたばかりであります。
はちは、その夜は、歎きながら、この水たまりのほとりで過ごしました。そして、明くる朝、ばらの花のいい香いを嗅ごうと思ってやってきました。すると、意外にも、いつのまにか、その花は、枝の中ほどから切り取られたとみえて、もう、その花園にはなかったのであります。
はちは、すべてのものの上に、平等である運命について考えさせられたのであります。