Japanische Klassiker mit Furigana
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はてしなきせかい
はてしなき世界
小川 未明
Lesen Sie はてしなき世界 (はてしなきせかい) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 4.675 Zeichen · 10 Bildschirme
私は、坊ちゃんに、私の持っているような目と、私の胸に宿っているような魂を分けてあげますように、神さまにお願いしましょう。そうすれば、坊ちゃんは、いつも私たちと同じように、ほかの人間にはわからないような、不思議なきれいな光を見たり、また、かすかな遠い音を聞くことができます。」といって、鳥はこの子供の頭の上でないて、また、遠い旅をつづけてゆきました。
それから、子供はひとり、空や鳥の影ばかりでなく、花や、石や、木や、なにに対してもじっと見入って、深くものを思うようになったのであります。
けれど、この子供が、黙って、じっとものに見入っているのを見て、心の中に、どんなことを考えているか? やはり、だれもそのことを知るものはなかったでありましょう。
世の中の大人は、てんでに頭の中で、金もうけのことや、暮らし向きのことなどを考えて、さっさと道の上を歩いています。そして、だれも地の中にうずもれた、かすかな光があっても、それに注意を向けるものはありませんでした。
「ガラスびんのかけらだろう。」
みんな、そんなように思っていたのでありました。
そのとき、この子供は、遠くから、この紫色の光を見つけて、わざわざそのところまでやってきました。