Japanische Klassiker mit Furigana
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ひすいをあいされたきさき
ひすいを愛された妃
小川 未明
Lesen Sie ひすいを愛された妃 (ひすいをあいされたきさき) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 5.483 Zeichen · 12 Bildschirme
朝、晩、その鐘をつくときに、鐘の響きは、森を越え、街の家々の空に、鳴りわたるだろう。人々は、その妙なる鐘の音を聞くたびに、きっとわが、美しい、やさしかった妃のことを思い出すにちがいない。それが、すなわち、功徳になるのだと、王さまはお考えなされたのであります。
いよいよできあがった鐘をつるすときにあたって、あまり、その鐘が重いもので、どんな綱も切れてしまいました。
「これは、どうしたというのだろう。」
王さまは、お考えになりました。なにかこれには、子細のあることかもしれない。ともすると、妃の魂が、この世に対して、深い未練をもっているからかもしれない。ひとつ占ってもらうことにしようと、思われたのです。
ちょうど、そのころ、どこからともなく城下へまわってきた占い者がありました。鳥のように諸国を歩いて、人々の運命を占う、脊の低い、目の光の鋭い男でした。
王さまの命令によって、その占い者は、召されました。占い者は、山へ登って、鐘のそばにすわって、祈りを捧げたのでした。そして、しばらく、瞑目していましたが、はじめて夢からさめたように、顔を上げると、
「死なれた、お妃の望まれるところでございます。