Japanische Klassiker mit Furigana
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びっこのおうま
びっこのお馬
小川 未明
Lesen Sie びっこのお馬 (びっこのおうま) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.615 Zeichen · 8 Bildschirme
一晩、雨は降りつづきました。夜が明けると、二郎は、まず起きて、庭先のぼけの折れたところに、芽がふいたかと見ました。しかし、そこはただ白くなって、昨日のままでありました。
「兄さんのぼけは、まだ芽を出さないが、僕のお馬は、足が伸びたろうか?」と、二郎は思いました。
そして、さっそく、二階へ上がっていって、窓ぎわに立ちましたけれど、脊が低くて、二郎は、屋根の上をのぞくことができませんでした。
「姉さん、僕のお馬の足はどうなった? 見さしておくれよ。」と、二郎は、姉さんに抱いて見せてくれるように頼みました。
姉さんは、窓のところへきてのぞいてみますと、青いお馬は、雨に打たれて、紙の青い色はみんなとれてしまって、いまは汚らしく、見る影もなくなっているのでした。姉は、こんな姿を二郎に見せたくありませんでしたから、
「二郎ちゃん、お馬は、いま雨にぬれて、ねんねしているのよ。足は、伸びかけていますの。」といいました。
「どれ、僕に見さしておくれ……。」と、二郎は、足踏みをして頼みました。
「いいえ、いまだれも見ないほうがいいのよ。お馬は、見られるのがいやだといっていますよ。