Japanische Klassiker mit Furigana
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ふるさと
ふるさと
小川 未明
Lesen Sie ふるさと von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 3.029 Zeichen · 7 Bildschirme
」と、ふたりは、哀れな鳥にささやいたのであります。
かごの鳥は、うらめしそうに、こちらを見ていたが、
「逃げ出しても、私には、もはや、あの山を越すだけの力がありません。それより、あなたたちは、はやく、ふるさとへお帰りなさい。夏になると、この国は、とても暑いのです。」と、いいました。
二羽の小鳥は、なるほどと考えました。そして、急に、ふるさとがなつかしまれたのであります。それから、まもなく、ふるさとを指して帰りました。ふたりは、きたときのように、途中幾たびも木にとまって休みました。
「あの国にすんだにしても、みんな生擒にされたり、殺されたりするものばかりでもないだろう。」と、ひとりがいいますと、
「美しい花の咲くところや、にぎやかなところにばかり、私たちの幸福があると思ったのが、まちがっていたのだ。やはり、平和で、自由に暮らせるところが、いちばんいいのだ。」と、ひとりが答えました。
ふるさとに帰ると、すっかり春になっていて、清らかな、香りの高い、花が、南の国ほど、種類はたくさんなかったけれど、山や、林に、咲いて、谷川の水が、朗らかにささやいていました。年とった鳥たちは、ふたりの帰ったのを喜びました。