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Japanische Klassiker mit Furigana

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みさごのすし

みさごの鮨

泉 鏡花

Lesen Sie みさごの鮨 (みさごのすし) von 泉 鏡花 (いずみきょうか) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.198 Zeichen · 47 Bildschirme

Aozora Bunko

どうも、この鼻尖で、ポンポンは穏でない。

仕方なしに、笑って見せて、悄々と座敷へ戻って、

「あきらめろ。」

で、所在なさに、金屏風の前へ畏って、吸子に銀瓶の湯を注いで、茶でも一杯と思った時、あの小児にしてはと思う、大な跫足が響いたので、顔を出して、むこうを見ると、小児と一所に、玄関前で、ひょいひょい跳ねている女があった。

「おおい、姉さん、姉さん。」

どかどかどかと来て、

「旦那さんか、呼んだか。」

「ああ、呼んだよ。」

と息を吐いて、

「どうにかしてくれ。――どこを探しても呼鈴はなし、手をたたいても聞えないし、――弱ったよ。」

「あれ。」

と首も肩も、客を圧して、突込むように入って来て、

「こんな大い内で、手を敲いたって何が聞えるかね。電話があるでねえか、それでお帳場を呼びなさいよ。」

「どこにある。」

「そら、そこにあるがね、見えねえかね。」

と客の前から、いきなり座敷へ飛込んで、突立状に指したのは、床の間傍の、子に据えた黒檀の机の上の立派な卓上電話であった。

「ああ、それかい。」

「これだあね。」

「私はまたほんとうの電話かと思っていた。」

「おお。」

と目を円くして、きょろりと視て、