Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
めおとちょう
めおと蝶
山本 周五郎
Lesen Sie めおと蝶 (めおとちょう) von 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.977 Zeichen · 47 Bildschirme
来て坐るなり、文代は非常な大事を知らせるように、破牢のことを語った。
「牢を破ったのは七人ですって、三人はどこかの御門で捉まり、もう一人は大橋のところで、それから街道口で一人、つまり五人捉まったけれど、知也さまともう一人の方はお逃げになったらしいですわ」
「――でもそれが、逃げられたのが知也さまだということがどうしてわかるの」
「西原のお家へ役人が詰めているのですって、五人も夜昼ずっと詰めて見張っているということですわ、もう大丈夫よ、もう五日も経つんですものね」
「――どうしてそんなことをなすったのかしら、どんな悪い事をなすったのかしら」
「なにかわけがあるのよ、あの方が悪いことなどなさる筈がないじゃありませんか」文代は怒ったようにこう云って肩を揺った。よほど知也はここにいることを告げようかと思ったが、まだその時期ではないと思い、しまいまで知らぬ顔をしていた。
七日めごろから良人の勤めはまた平常にかえった。おそらく捜査はうちきられたのであろう、神経の尖った、苛々した顔になり、食事もすすまぬようすで、些細なことにびっくりするほど怒って声をあげた。……知也へは日に三度、雑炊を運び、夜半にはおかわをあけてやる。