Japanische Klassiker mit Furigana
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もくねじ
もくねじ
海野 十三
Lesen Sie もくねじ von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.546 Zeichen · 16 Bildschirme
大東亜戦争を闘っている雄々しい日本の叫びが、世界中に撒き散らされるのだ。ああ国際宣伝戦の大花形! 木田さんは左手で、既にアルミの小さい枠の装置のフレームの穴とぴったり合わせていた。右手の指に摘みあげられたぼくが、その穴に今や挿しこまれようとした瞬間、
「おやァ」と、木田さんの異様な声がした。
「何だい、このもくねじは……。これは出来損いじゃないか。なぜこんなものが入っていたんだろう。誰かぼやぼやしてやがる」そういって木田さんは、ぼくを機械台の上に立てた。ぼくはどきんとした。
「何を怒っているんだい、木田さん」
横合から、疳高い声が聞えた。
「いや、優級品のもくねじだから安心していたんだ。ところがこんな出来損いのが交っていやがる。見掛けは綺麗なんだけれど、螺旋の切込み方が滅茶苦茶だ。どうしてこんなものが出来たのかなあ」
「どれどれ」
と、疳高い声の男が、ぼくを指先につまみあげて、眼のそばへ持っていった。熱い息が、下からぼくを吹きあげる。
「なるほど、これはふしぎなもくねじだね。たしかに出来損いだ。それにしても、よくまあこんなものが出来たもんだ。これはあれだよ。