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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆずゆ

ゆず湯

岡本 綺堂

Lesen Sie ゆず湯 (ゆずゆ) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 13.255 Zeichen · 27 Bildschirme

Aozora Bunko

と叱られた。

徳さんは若い職人に似合わず、無口で陰気な男であった。見かけは小粋な若い衆であったが、町内の祭りなどにもいっさい係り合ったことはなかった。その癖、内で一杯飲むと、阿母さんやお玉さんの三味線で清元や葉唄を歌ったりしていた。お玉さんが家じゅうで一番陽気な質らしく、近所の人をみればいつもにこにこ笑って挨拶していた。しかし、阿母さんや兄さんがこういう風変わりであるので、娘盛りのお玉さんにも親しい友達はなかったらしく、麹町通りの夜店をひやかしにゆくにも、平河天神の縁日に参詣するにも、お玉さんはいつも阿母さんと一緒に出あるいていた。ときどきに阿母さんと連れ立って芝居や寄席へ行くこともあるらしかった。

この一家は揃って綺麗好きであった。阿母さんは日に幾たびも格子のまえを掃いていた。お玉さんも毎日かいがいしく洗濯や張り物などをしていた。それで決して髪を乱していたこともなく、毎晩かならず近所の湯に行った。徳さんは朝と晩とに一日二度ずつ湯にはいった。

徳さん自身は棟梁株ではなかったが、一人前の職人としては相当の腕をもっているので、別に生活に困るような風はみせなかった。