Japanische Klassiker mit Furigana
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ろまんどうろう
ろまん灯籠
Lesen Sie ろまん灯籠 (ろまんどうろう) von Dazai Osamu (太宰 治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 37.222 Zeichen · 74 Bildschirme
どうしたって、今度は僕が書かなくちゃいけないんだ。あの続きは、僕でなくちゃ書けないんだ。お母さんお願い。書いてもいいね?」
「困りますね。あなたは、きょうは、寝ていなくちゃいけませんよ。兄さんに代ってもらいなさい。あなたは、明日でも、あさってでも、からだの調子が本当によくなってから書く事にしたらいいじゃありませんか。」
「だめだ。お母さんは、僕たちの遊びを馬鹿にしているんだからなあ。」大袈裟に溜息を吐いて、蒲団を頭から、かぶってしまった。
「わかりました。」母は笑って、「お母さんが悪かったね。それじゃね、こうしたらどう? あなたが寝ながら、ゆっくり言うのを私が、そのまま書いてあげる。ね、そうしましょう。去年の春に、あなたがやはり熱を出して寝ていた時、何やらむずかしい学校の論文を、あなたの言うとおりに、お母さんが筆記できたじゃないの。あの時も、お母さんは、案外上手だったでしょう?」
病人は、蒲団をかぶったまま、返事もしない。母は、途方に暮れた。女中のさとが、朝食のお膳を捧げて部屋へはいって来た。さとは、十三の時から、この入江の家に奉公している。沼津辺の漁村の生れである。