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Japanische Klassiker mit Furigana

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わがまち

わが町

織田 作之助

Lesen Sie わが町 (わがまち) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.840 Zeichen · 186 Bildschirme

Aozora Bunko

きいて、君枝はぐっと怒りがこみ上げて来た。

「――俥夫やと思って、莫迦にしてる。うちのお祖父ちゃんは、そんなひとに莫迦にされたりする人とちがう。それに、うちは長女や。嫁に行けるからだとちがう。それを知ってて、勝手にそんな話を決めてしまうのは、長屋の娘や思て、あなどってるのやろ。うちはあなどられても構(かめ)へんけど、お祖父ちゃんが可哀想や」

そう思い、君枝は自身の奥歯のきりきり鳴る音をきいた。

君枝はその日、事務所へ帰らなかった。

翌日、休んで職を探してあるいた。

夜、帰って来ると、速達が来ていた。

明日出社されたしと短かく書いてあった。

朝、行き、やめる旨言い、日割勘定で手当を貰い、その足で職業紹介所へ出掛けた。

2

間もなく、君枝はタクシーの案内嬢に雇われた。

難波駅の駐車場へ出張して、雨の日も傘さして、ここでも一日立ちずくめの仕事で、雇われてみると、やはりベンゲットの他あやんの娘らしい職場だった。

暫らくすると、タクシーの合乗制度が出来た。

誰が考えついたのか、同一方面の客を割前勘定で一ツ車に詰めこめば、ガソリンが節約でき、客も順番を待つ時間がすくなく、賃金も安くつくという、いかにも大阪らしい実用的な思いつきだった。