Japanische Klassiker mit Furigana
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わがまち
わが町
織田 作之助
Lesen Sie わが町 (わがまち) von 織田 作之助 (おださくのすけ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 93.840 Zeichen · 186 Bildschirme
「おやかまっさんでした」
という声の出ないほど、顔から火を吹きだし、腹の立つこともあった。
おまけに、大阪の端から端まで、下駄というものはこんなにちびるものかと呆れるくらい、一日じゅうせかせかと歩きまわるので、からだがくたくたに疲れるのだ。
北浜の株屋を後場が引けてから一軒々々まわって、おびただしい数の電話を消毒したあとなど、手がしびれた。
「ああ、辛度(しんど)オ」
思わず溜息が出て、日傘をついて、ふと片影の道に佇む、――しかし、そんな時、君枝をはげますのは、
「人間はからだを責めて働かな嘘や」
という例の他吉の言葉、いや、げんに偶然町で出会う他吉の姿であった。
一時はうどんの玉を売り歩いていたが、朋輩のすぐいちの増造に貸した金の抵当(かた)にとってあった人力車が流れ込んで来たので、他吉は再びそれをひいて出た。が、間もなく円タクの流行だ。圧されて商売にならず、町医院に雇われたがれいの変な上着を脱ごうとしないのがけしからぬとすぐ暇をだされて、百貨店の雑役夫もしてみた。
ところが、今日この頃は、ガソリンの統制で、人力車を利用する客もふえて来たのを倖い、