Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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インドラのあみ

インドラの網

宮沢 賢治

Lesen Sie インドラの網 (インドラのあみ) von Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 23.369 Zeichen · 49 Bildschirme

Aozora Bunko

雁の童子

流沙の南の、楊で囲まれた小さな泉で、私は、いった麦粉を水にといて、昼の食事をしておりました。

そのとき、一人の巡礼のおじいさんが、やっぱり食事のために、そこへやって来ました。私たちはだまって軽く礼をしました。

けれども、半日まるっきり人にも出会わないそんな旅でしたから、私は食事がすんでも、すぐに泉とその年老った巡礼とから、別れてしまいたくはありませんでした。

私はしばらくその老人の、高い咽喉仏のぎくぎく動くのを、見るともなしに見ていました。何か話し掛けたいと思いましたが、どうもあんまり向うが寂かなので、私は少しきゅうくつにも思いました。

けれども、ふと私は泉のうしろに、小さな祠のあるのを見付けました。それは大へん小さくて、地理学者や探険家ならばちょっと標本に持って行けそうなものではありましたがまだ全くあたらしく黄いろと赤のペンキさえ塗られていかにも異様に思われ、その前には、粗末ながら一本の幡も立っていました。

私は老人が、もう食事も終りそうなのを見てたずねました。

「失礼ですがあのお堂はどなたをおまつりしたのですか。」

その老人も、たしかに何か、私に話しかけたくていたのです。