Japanische Klassiker mit Furigana
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カットのぶんぽう
カットの文法
中井 正一
Lesen Sie カットの文法 (カットのぶんぽう) von 中井 正一 (なかいまさかず) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 2.199 Zeichen · 5 Bildschirme
いることに関係があるのではあるまいかと思っている。
継がんとする「志」、断たんとする「刺」うらみが、カットとカットをつぎはりする時、そのエンドは、個人の天才のペーソスでは盛りきれないほど、歴史の憤りが、それを波のように覆いつくすのではあるまいか。
映画は、何にもまして、その時代の人々の「願い」、「悲願」に最も近く構成されるべき、文法を、みずからの構成の中にもっている。
そこで、それは、芸術の始源の形態、すなわち「神話」化する傾きをもっている。
モーゼが、一万の大衆をひきいて、紅海の岸に立った時、あのひろいひろい海に向って、
「この水よ開け」
と、叫んだ、その時、水は徐々に彼の眼前にひらいたのである。そして、一万の大衆は乳が流れ蜜が流れるカナンの地に向って進んでいくのである。
あの「この水よ開け」というこころ、あのこころざし、これほど、今、この歴史の中で、大衆の三寸の胸に叫びつづけている言葉はない。
それは最もリアルな叫びなのである。
この叫びが、映画のカットをつなぐ、最も強力なアクセントなのである。
映画の文法は、この大衆の暗い叫びのリアルさをさぐり求めて進んでいくことに、これまでの芸術にない、巨大な武器と構成要素をもっている。