Japanische Klassiker mit Furigana
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ガラスまどのこうほね
ガラス窓の河骨
小川 未明
Lesen Sie ガラス窓の河骨 (ガラスまどのこうほね) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.383 Zeichen · 7 Bildschirme
ある草花屋の店さきに、河骨が、小さな鉢の中にはいって、ガラス戸の内側にかざられていました。街の中で、こうした片いなかの水辺にあるような緑色の草を見るのは、めずらしいといわなければなりません。
しかし、河骨にとっては、こうして置かれることは、迷或このうえもなかったのです。すがすがした空気と、自由の世界にみなぎる、日光を受けることから、さえぎられて、毎日、ここで見るものは、街の砂ぼこりの煙と、ざわざわ歩く人間の姿と、自動車と、電車の外になかったからでした。
「あなたがたは、心配ですね。これからの売れ口を考えると、まったく、どこへいくか、わからないのですものね。私などは、もう花の時分は終わったから、だれも、買ってくれ手はありません。まあ、このすみで半年眠るんです。あの、暖かな海の潮が押しよせてきた、がけの上で、心持ちのいい風に吹かれて、うつりうつりと夢を見ていたときのことを考えると、くらべものになりませんが、どうせ私の一生というものは、眠るようにできているのですから、不承もなりますが、けしさんや、河骨さんなどには、この生活は、さぞ苦しいことだとお察しします。