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Japanische Klassiker mit Furigana

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ガラマサどん

ガラマサどん

佐々木 邦

Lesen Sie ガラマサどん von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 99.079 Zeichen · 202 Bildschirme

Aozora Bunko

「何うして/\。我輩の上に二十人からあった。その上が幹部で、これは皆独逸人だ」

「しかし既にもう今日の御成算がおありになったんでございましょう?」

「迚も/\」

「はゝあ」

「我輩の今日あるのは全く偶然だよ」

「そんなことはございません」

と私は力強く否定した。社長が謙遜する時には何か考えがある。うっかり共鳴していると飛んでもないことになる。

「単に運が好かったのさ」

「いや、成功者は必ず何か常人にない特別の要素がございます」

「強いて言えば胆力かな」

「胆力もその一つでございましょう」

「胆力丈けは若い時から据っていた。人間が図々しく出来ているんだね。東京の真中にいて震災を知らなかったんだから」

と社長はこの通り矢張り自ら任じているところがある。

胆力論が少時続いた。後から考えて見ると、松本さんが横合から口を出したのがいけなかった。尤もそれには社長が、

「松本君の如きは好い例じゃないか? 地震が一寸揺っても直ぐに立ち上る。据っていない」

と洒落を交ぜて諢いをかけている。松本さんは苦笑いをしていた。

「地震は特別でしょう。皆懲りていますから」

と私は自分の弁解を兼ねて、松本さんの為めを計った。