Japanische Klassiker mit Furigana
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ガラマサどん
ガラマサどん
佐々木 邦
Lesen Sie ガラマサどん von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 99.079 Zeichen · 202 Bildschirme
「不都合者をつれて上りました」
と中島さんは早速用件に取りかゝった。
「今日は飛んだ御無礼を申上げて、何とも申訳ございません」
と松本さんと私が後に続いた。
「中島君」
と赤石さんは私達の方を見向いてくれない。
「はあ」
「頻りに足止めをするから、大方こんなことだと思っていたよ」
「夜分押しかけて参りまして、飛んだお邪魔を申上げます」
「宜いさ。久しぶりだ」
「毎日お世話になっていながら、正月以来御無沙汰申上げています」
「少しひどいぜ」
「恐れ入りました」
と中島さんは額に手を当てた。要領が好くて出世の早かった人だから、私達は大いに学ぶ必要がある。
「その後豪いものを掘り出したよ」
と赤石さんは床の間の双幅に目を向けた。
「これでございますか?」
「うむ。それもその一つだ」
「結構でございますな」
「天下の絶品だよ。よく見てくれ給え」
「拝見させて戴きます」
と中島さんは床の間へ進んで端坐した。
「社長が垂涎万丈さ」
「寒山拾得って形ですな?」
「寒山拾得だよ」
「はゝあ。余程お古いものでございましょう?」
「足利時代だ」
「誰でございますか?」
「兆殿司さ」
「成程。支那人でございますな」