Japanische Klassiker mit Furigana
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ガラマサどん
ガラマサどん
佐々木 邦
Lesen Sie ガラマサどん von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 99.079 Zeichen · 202 Bildschirme
と社長の信用で人物の価値を定めてしまう。畑君自身には、
「君はあるぞ」
と教えている。
「何うだか?」
「少くとも認められている」
「何んな程度で認められているんだい?」
「宣伝部に何とかってヒョロ長い男がいたねって」
「情けないんだね」
「大将はいつも君の名前を忘れているんだ。しかし印象はあるよ」
「益※(二の字点、1-2-22)心細い」
「僕は大いに推薦しているんだ。将来宣伝部が独立して課になれば、君は課長だよ」
「当にしないで待っている」
と畑君は利巧だから本気にしない。しかし誰が社長に信用があるかということについては常に私を権威者として消息を聞きたがったものだ。ところが昨今はもう悉皆いけない。
「気をつけ給えよ。同じ秘書でも、君は松本君と違う。自叙伝係なんてものは会社の職員録にない。大将の気紛れで浮び上ったんだから影が薄い。調子に乗って馬鹿なことをやると、御用済みになっても、旧の木阿弥に戻れないかも知れないぜ」
と案じてくれる。
「熊野と松本はすんでのことに首になるところだったが、中島さんの執成しで、始末書を入れて漸く繋がった」
という評判が小使給仕の果まで伝わった。