Japanische Klassiker mit Furigana
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ガラマサどん
ガラマサどん
佐々木 邦
Lesen Sie ガラマサどん von 佐々木 邦 (ささきくに) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 99.079 Zeichen · 202 Bildschirme
「いゝえ。普段閑な丈けに日曜が忙しいんです。それでは熊野さん」
「失礼申上げました」
「私は旧の屋敷の方にいますから、何うぞお遊びにお出下さい。材料を提供致しますよ」
と令息は愛想が好かった。
玄関まで見送って、編集室へ引き返したら、社長は腕を組んで考え込んでいた。目を閉じたまゝで私の戻ったことに気がつかない。
「社長」
「うむ」
「御令息さまが後を宜しくと仰有いました」
「はゝあ。何ういう意味だろう?」
「さあ」
「我輩の車に乗って行きはしまいね?」
「乗ってお出になりましたよ」
「成程。早速示威運動か? 然う右から左へ行くものと思っちゃ困るんだけれども」
と社長は独り言のように言った。斯ういう折に口を出して宜いものか悪いものか分らない。
「…………」
「一台買ってくれと半年前からねだっているんだ」
「はゝあ。先刻のお約束ってのはそれでございましたな」
「いや、あれは又別口だ。活動写真の会社の重役の口があるから、我輩に株を持ってくれと言う」
「成程。流石にねだりものが大きいですな」
と私は感心した。
「種々のことをやるが、何うも長続きがしない」
「はゝあ」
「彼奴に較べると弟の方は余っ程しっかりものだ」