Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
キャラコさん
キャラコさん
久生 十蘭
Lesen Sie キャラコさん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 28.043 Zeichen · 56 Bildschirme
剛子はそんななよなよした女性は嫌いなのである。
剛子には、もうひとつ、「キャラ子さん」という名前がある。
「キャラコ」のキャラは、白檀、沈香、伽羅の、あのキャラではない。キャラ子はキャラコ、金巾のキャラコのことである。
剛子がキャラコの下着をきているのを従姉妹たちに発見され、それ以来、剛子はキャラ子さんと呼ばれるようになった。
ある日、社交室の満座のなかで、槇子がキャラコの由来を披露したので、みなが腹をかかえて笑い、思いつきのいいのに感服した。
すこし手ざわりの荒い、しゃちこばった、この貧乏な娘にいかにもふさわしい愛称だと思われたからである。それで、だれもかれもがこの愛称で剛子を呼ぶようになった。
剛子はこういう愛称でよばれるのをかくべつ不服には思わない。キャラコの下着をきていることを別に恥だとかんがえないからである。垢じみた絹の下着をひきずりまわすよりは、サッパリとして、清潔なキャラコを着ている方がよっぽどましだと思っている。そして、これがまた父の意見でもあったのである。
長六閣下は、いつも、こういう。
「絹ではいかんな。木綿のような女でなくてはいかん」