Japanische Klassiker mit Furigana
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キャラコさん
キャラコさん
久生 十蘭
Lesen Sie キャラコさん von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.767 Zeichen · 54 Bildschirme
雑草のなかに倒れていた扉をひきおこし、骨を折ってこれを入口にとりつけた。
これに、午前いっぱいかかってしまった。
小屋のなかが片づくと、そろそろ夕食の支度にとりかからなくてはならない。まず、炊事道具と食糧の検査をはじめた。
四人がしょってきたものは、たいへん貧弱である。コッフェルが一つ、フォークのついたナイフが四挺、アルミのコップが四つ。……これでは、ないほうがましなくらいである。
材料のほうになると、これもまた心細いきわみだった。キャラコさんのぶんを合わせて、つぎのような貧弱な材料で、村へ買出しにくだる日までもちこたえなくてはならない。
(キャラコの分)コッペ二つ、レモン二個、角砂糖一箱、板チョコレート二枚。
(四人の分)米、塩、味噌、乾パン、熱量食。
キャラコさんは、意想の天才である。このような場合には、たいてい独創的な思いつきをしてひとを驚かすのだが、この貧弱な材料で四人の男を四五日養うというのには、たしかに、神の助けが必要なようである。
「困ったわね。これでは、どうにもならないわ。とりあえず、なにか力のつくものを喰べさせなければならないというのに……」