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Japanische Klassiker mit Furigana

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『ぐりむどうわしゅう』じょ

『グリム童話集』序

金田 鬼一

Lesen Sie 『グリム童話集』序 (『ぐりむどうわしゅう』じょ) von 金田 鬼一 (かねだきいち) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 4.101 Zeichen · 8 Bildschirme

Aozora Bunko

大自然そのもののうちにこそ、道徳の源泉はある。その川の流れを到るところに見張るのが人間の役目ではないか。されば、聖賢のみを道徳の一手販売人と考え、英雄だけが崇拝の対象となるかのように思う者は気の毒な人である。われわれは、凡愚の存在、いわゆる悪人の存在をも善用活用しなければならぬ、禽獣魚介木石の生活をも蔑視してはならぬ、これらのものが各自それぞれの生活をいとなむありさまを仔細に観察するのは、無垢の魂の発展の方向を決定するに裨益すること少なからぬものがあると信じる。人間らしい人間は、おそらく、かくのごとくにしてできあがるのであろう。

こういう意味において、『グリム童話集』は大自然の縮図である。これ、『グリム童話』が児童の世界の聖典と称せられるゆえんである。しかしながら、若いことは児童の専有ではない、「わかわかしさ」は人間の要素である。人間に尚ぶべきは、聖書に「もし汝らひるがえりて幼児のごとくならずば、天国に入るを得じ」とある、幼児のあの虚心である、児童のもつ純真な心である。精神的に「久遠のわかさ」を保つことによって、人間は人間としての全的活動をいとなむ。