Japanische Klassiker mit Furigana
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ゲテうおずき
ゲテ魚好き
火野 葦平
Lesen Sie ゲテ魚好き (ゲテうおずき) von 火野 葦平 (ひのあしへい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.639 Zeichen · 8 Bildschirme
細い板の上にそれらのどれかをくくりつけ、先の方に三本ほど、内側にまくれたカギバリをとりつける。そして、オモリをつけて沈めておくと、タコはその白いものに向かって近づいて来る。食べに来るわけではなく、どういう考えか知らないが、白いものの上に坐るのである。腰かけるのかも知れない。それとも腹ばいになるのか。とにかく、船の上から軽く糸をあやつっていると、タコが来た気配は手にこたえる。そこで、サーッと引くと、タコはカギに引っかかってあがって来るのである。この引きどきがコツで、あやまると逃がしてしまうから、やはり腕がいるのである。
船底に引きあげられたイイダコは怒って黒い汁を吐く。内側に向かっても放射するのか、全身が黒くなる。そして、八本足で立って歩きながら逃げようとする。イイダコ釣りは面白いので、私はヒマを見つけるとときどき試みるが、一日に六十匹も引きあげたことがある。
役者の佐々木孝丸さんは、ペルリ上陸記念碑のある横須賀の久里浜に住んでいるが、すこぶる釣り好きで、よく私を誘った。このごろはどちらも忙しくなって、いっしょに釣りをする機会もなくなってしまったが、久里浜にも二、三回、行ったことがある。