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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゴールデン・バットじけん

ゴールデン・バット事件

海野 十三

Lesen Sie ゴールデン・バット事件 (ゴールデン・バットじけん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 22.946 Zeichen · 46 Bildschirme

Aozora Bunko

私達はやっと片隅に小さい卓子を見付けることが出来た。

「ああら、いらっしゃい」

そういって通りすぎたのは、チェリーだった。カクテルの盃を高くささげて、急ぎ足に通りすぎた。背後から眺めるとワン・ピースが、はちきれそうにひきしまって、彼女の肉体があらわに透いて見えそうだった。

「ありゃチェリーさんだネ」

「うん」

「暫く見ない間に、大変肉づきが発達したじゃないか。まるで別人のようだ」

「そうだネ」私は或ることを思い浮かべて、胸の締めつけられるのを覚えた。

「まあ、いらっしゃいませ」そこへ君江がやって来た。「先刻はどうも……」

君江が帆村にそういって挨拶をした。オヤオヤと思って私は帆村の顔を見た。

「む――」帆村は白っぱくれて、ホープの煙幕の蔭に隠れていた。

注文をきいて、君江が向うへゆくのを待ちかねて私は口を切った。

「今のはどういう訳なんだ、『先刻はどうも』というのは」

帆村はニヤリと笑って、灰皿に短くなったホープを突きこんだ。

「君は覚えているだろう」と彼は声を墜として云った。「あの金という惨死青年が或る中毒に罹っていたことを」

「ひどいモルヒネ中毒だというんだろう」