Japanische Klassiker mit Furigana
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ジストマたいじのはなし
ジストマ退治の話
中谷 宇吉郎
Lesen Sie ジストマ退治の話 (ジストマたいじのはなし) von 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 11.042 Zeichen · 23 Bildschirme
そしてあなたの病気も、どうも肝臓ジストマではないかという気がするから、一つ便を慶応の小泉(丹)さんのところへ送ってみたらどうかとすすめてあった。それで早速、便を少しとって、セロファンで包んで乾かないようにして、飛行便で慶応病院あてに送ってみた。当時は東京―札幌間に定期航空路のあった時代である。
四、五日したら返事が来た。大変な量の肝臓ジストマの卵があるというのである。これも後になって岩波さんからきいた話であるが、小泉さんも少々面喰って、これは大変だ、とにかく東京へ呼んでくれ、しかし自信をもって引受けるわけには行かないと、大いに弱られたそうである。私への手紙には、さすがにそうは書いてなかったが、とにかく東京へ来いと、熱心にすすめてあった。
それですぐ飛び出して、東京へ出て来た。そして岩波さんと小林君とにつれられて、慶応病院へ小泉さんを訪ねた。八月の末のあつい日で、小泉さんは教授室で猿股一つになって、本を読んでおられた。
よく話をきいてみると、とんでもない虫にとりつかれたことがわかった。肝臓ジストマは、何といっても内臓の奥の肝臓の中にいるので、薬がなかなか效かず、駆除は従来は不可能ということになっていたそうである。