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Japanische Klassiker mit Furigana

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ジャーナリズムざっかん

ジャーナリズム雑感

寺田 寅彦

Lesen Sie ジャーナリズム雑感 (ジャーナリズムざっかん) von 寺田 寅彦 (てらだとらひこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 10.682 Zeichen · 21 Bildschirme

Aozora Bunko

についてはまた実にいろいろの記録が残っている。古い昔から物語や小説や講談に、どこまでがほんとうでどこまでがうそかはわからぬようなものばかりではあるがとにかく記録が多数に残存し、われわれは知らず知らずそういうものに習熟していつのまにか頭の中にいろいろな殺人事件の類型を作り上げしまいこんでいるのである。それで今日ただ今眼前に一つの事件が起こったとき、その事件の内容の一端だけを知れば、それだけのわずかな資料によって当該事件がおよそどの型に属するかという漠然たる見当をつけることができるように、そういう準備がいつでもできているのである。その見当が当たっているか狂っているかは別問題であるが、見当をつけ得られるということが肝心の問題である。そこで某殺人事件の種取りを命ぜられた記者は現場に駆けつけて取りあえずその材料を大急ぎでかき集めた上で大急ぎでそれを頭の中のカタログ箱の前に排列してそうしてさし当たっていちばんよいはまりそうな類型のどれかにその材料をはめ込んでしまう。そうするとともかくもそこに一つのもっともらしい殺人物語ができあがる。もちろん事実の真相とどれだけかけ離れているかはこの際問題にしている暇はないので、ただいかにももっともらしくその場限りのつじつまが合っているということが大切なのである。