Japanische Klassiker mit Furigana
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ゼラールちゅうい
ゼラール中尉
菊池 寛
Lesen Sie ゼラール中尉 (ゼラールちゅうい) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.909 Zeichen · 16 Bildschirme
立ち去って行くガスコアン大尉の後姿を見送るゼラール中尉はまったく得意であった。彼はガスコアン大尉の憤慨を、議論に負けた口惜しさのためだと思った。彼はよく透る声を振りしぼりながら、「二千メートル、敵歩兵の集団」と元気よく号令していた。
その日の夕暮の闇に乗じて、軽騎兵は堡塁と堡塁との間を、十字火を浴びながら、リエージュの町に向って突撃を試みた。ポンチスとバルションの堡塁はもうとっくに沈黙してしまっていた。フレロンの要塞のすぐ隣のロンサン堡塁の砲火も、もうめっきりと衰えていた。リエージュの命数は数えることができた。
翌日は、ドイツの四十三サンチ砲が初めて戦場に現れた日である。
フレロン要塞も、見る影もなく打ち壊されていた。まだ応戦を続けていたのは、ゼラール中尉の指揮している第二砲台と、第八砲台との二つだけであった。
その日の十時頃、敵の大砲弾が見事に第二砲台のペトンの掩堡を貫いて、内部で爆発をした。ガスコアン大尉は損害を視察するため、急いでそこへ駆けつけた。見ると砲台の内部は、ぺトンの崩壊でめちゃめちゃになっていた。血の付いたペトンの破片がそこにもここにも散らかっていた。