Japanische Klassiker mit Furigana
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ゼラールちゅうい
ゼラール中尉
菊池 寛
Lesen Sie ゼラール中尉 (ゼラールちゅうい) von 菊池 寛 (きくちかん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.909 Zeichen · 16 Bildschirme
と囁いた。これは本当にうわ言であったかも知れない。またそれはきき取れぬほどの低声であったが、ガスコアンはそれをきくと、忘れていた不快な感情が再びむらむらと帰ってくるのをおぼえた。大尉は、死際になってもまだ我執を捨てない中尉を心から卑しみ、心から憎んだ。彼はつまらぬ暇つぶしをしたことを悔いて、そこを去ろうとした。
が、見ると中尉は、いつの間にかまた昏睡におちている。もう死骸にほとんど異ならないゼラール中尉を見ていると、大尉は自分の感情がだんだん和らいでいくのを知った。そして、おしまいには、国家の安危にも、自分の死際にも、呪われた意地につきまとわれているゼラール中尉を憫まずにはいられなかった。