Japanische Klassiker mit Furigana
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ノンシャランどうちゅうき
ノンシャラン道中記
久生 十蘭
Lesen Sie ノンシャラン道中記 (ノンシャランどうちゅうき) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.165 Zeichen · 24 Bildschirme
はるか東のはずれの国にいる悪友共へ、この島の牡蠣酢が乙でござるの、海老の刺身で一杯飲めるのと、いわでもよい法螺を絵葉書の裏にぬたくって、郵便船に托したのはつい昨日のこと。見ると聞くとは大違いとは、さてはこのへんのことをいったものであろうと、首をかかえて嘆くばかり。
五、潮騒はサラサラ発動機船はポンポン。鴎は雑巾のような漁舟の帆にまつわり、塩虫は岩壁の襞で背中を温める、――いとも長閑なる朝景色。さて、タヌの声に応じて、廊下の襞に背中を擦りつけ、目刺しならびに並んだ八人の子供というものは、どれもこれも、ゆくゆくはアフリカ行きの流刑船の水夫になるとか、闘技場の暗闇に出没して追剥を働くとか、女ならば碁磐縞の服を着て、けちなルウレットを廻す縁日の廻し屋、あるいは部落にたぐまる吸殻屋の情婦にでもなりかねぬ末たのもしい面相骨柄。いずれも唇をへの字に結び、うわ目でじろじろタヌを見あげながら、むっつり押し黙っているばかり。タヌがロマンチックな音色で、いろいろ愛想をすればするほど、じりじりと後退りをする。猫のようにぷうとやる、踵で壁を蹴る。今度は品を代えて、巴里仕込みの上等のボンボンを口の中に入れてやれば、一り※(「舌+低のつくり」