Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ノンシャランどうちゅうき

ノンシャラン道中記

久生 十蘭

Lesen Sie ノンシャラン道中記 (ノンシャランどうちゅうき) von 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.165 Zeichen · 24 Bildschirme

Aozora Bunko

長男のジャック ――巴里大学の法科に入学させてくだされたく、行すえは弁護士。

二女のジャックリイヌ ――伯爵の継嗣にお嫁け下さい。

三男のアンリ ――海軍士官学校へ。

四女のイレーヌ ――オペラの技芸学校へ。

五男のポオル ――マチスとか申す画描きのところに弟子入りさせて下さい。

六女のマリイ ――この子に学問はいりません。

七男のルイ ――安南のP・M・D木綿会社へ見習いにやって下さい。

八女のソフィ ――実のところ、わたくしも、この子の処置についてはまだ考えてはおりません。しかし、大実業家、又は相当の家柄から養女に望まれましたらば、そこへお遣し下さる様。

信実なるA・ジェルメエヌ。

八、尻尾に火が付けば亀でさえ跳ねる。事身命に関する限り、迂濶なるコン吉も迂濶のままではいられない。朝は早くから肉や野菜の買い出しにかかり、沖から漁舟が帰るを待ちかねて魚を撰みにゆく、それが終れば、タヌと二人で真白になってパン粉を練り、伸して型で抜き、杏の罐を開き、鶏の毛をむしり、麺麭屋へ駈けつけて、鶏の死骸が無事にパン焼竈に納ったのを見届けて駈けもどり、玉菜をゆで、菠薐草をすりつぶし、馬鈴薯を揚げ、肉に衣をつけ、その合間には、子供らににッと笑って見せ、お襁褓を洗い、釦を付け、尿瓶を掃除し、絨氈をたたき、――家中はおろか、海の上までも、まるで