Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
メーデーにうたう
メーデーに歌う
宮本 百合子
Lesen Sie メーデーに歌う (メーデーにうたう) von 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 3.915 Zeichen · 8 Bildschirme
その隊伍を一目見て、私は思わず囁き、涙を抑えかねた。ああ巡査がいないメーデー! と。もとのメーデーを見ているものが今日感じるこのよろこびの深さは実にいいつくせないものがある。自由さえこうして与えられれば、私たちみんなは、何と立派に行進することを知っているのだろう。適当な間をおいて、赤十字のしるしのついた救護班のトラックをしたがえ、蜒々たる隊列は、標語板を林のようにゆるがせながら東京の焼け跡の街を押して来る。大手町の方を眺めると、歌声のとどろきと旗の波が刻々増大し、つきぬ流れは日本橋へ向っている。女のひとも、どっさり今日は行進している。目を据えてみていると、歌いながら、笑いながら、行進の中から、合図の手を振るひとたちがある。我を忘れて声をあげ、それに答えて手をふっているうちに、列はすぎて、食糧輸送組合の血気な人々が、自分から脚の生えた米俵になってやってくる。「石川島」と大旗を立て整然とした男女の大部隊がつづいてくる。とりわけ元気に、赤旗を先頭に立ててきた一団の中にあの顔、見なれた若い女の人たちがいて、互に行列の中と歩道から思わず声をかけて手をとり合い、わたしは、もうほんの少しで行進の中にさらいこまれそうになった。